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住宅ローンを払い終え,銀行から抵当権抹消の書類をもらいました。自分でも登記申請できるでしょうか?

住宅ローンを払い終えたあとにする手続き

まずは長い間お疲れ様でした。
住宅ローンを払い終え,朗らかな気分かと思いますが,最後に一つ仕事が残っています。

それは住宅ローン借入時に登記された「抵当権」の抹消登記の申請です。
(利用パターンによっては,「根抵当権」の場合もあります。

今回はご自身で抵当権抹消登記をしてみたいという方向けのご案内になります。

ご自身でやってみて,やっぱり難しいな,ちょっと面倒だなと思われた方,是非とも当事務所おまでご依頼ください。

まずすべきは書類の確認です。

書類をもらったら何をもらったか,確認をされてください。
銀行から送られた送付案内にどのような書類が送られてきているか,リストがあります。
そのリストと書類を一つ一つ突き合わせ,不足がないか確認します。

その際,次の3つの書類がちゃんとあるか確認してみましょう。

① 抵当権解除証書(放棄証書だったり,果ては「登記原因証明情報」という見慣れないタイトルの書類だったりします。)

② 登記の委任状~場合により複数

③ 抵当権の権利書
  普通権利書と言えば所有者の証のような書類ですが,今回の権利書は,抵当権者の証の書類です。

③の権利書は,時代によって二つに分かれます。
一つは「抵当権設定契約書」等の書類に,大きな法務局の印鑑が押されている書類です。
「登記済証」と呼ばれる書類になります。

もう一つは「登記識別情報通知」という書類で,抵当権者の証である秘密のパスワードが書かれている書類になります。

この3つが入っていることをとりあえず確認しましょう。

なお銀行さんによってはこれ以外に複数の書類が入っていることがあります。
内容をしっかり確認し,なくさないようまとめておきます。

次に,登記簿謄本(登記事項証明書)を取り寄せます。

登記簿謄本,今の呼び方ですと登記事項証明書を取り寄せます。
こちらは不動産がある地域を管轄する法務局又は地方法務局に行くと,一通600円からで取得ができます。

こちらを 共同担保目録付(現在事項で!) で取得します。
係員の方にそうお願いすれば取り方を教えてもらえます。

登記簿謄本を取ったらその場で次のとおり確認をします。

登記簿謄本取得後,すぐにする確認内容

確認するところは大きく3つです。

まずは不動産の所在や地番,家屋番号です。
赤ペンで該当箇所に○でもつけておきましょう。
(あとで申請書類を書くときに使います。)

次に所有者の欄を確認します。
場所は「権利部(甲区)というところです。
おそらく甲区の一番下にご住所とお名前が出ていると思います。
こちらが現在のご住所・お名前と変わっていないか確認します。
~変わっていたら住所変更や氏名変更といった登記をしないといけません。~

最後に抵当権者の欄を確認します。
場所は「権利部(乙区)」というところになります。
下線が引かれているところは既に抹消されている箇所になりますので,下線が引かれていないところを探します。

ここでワンポイント!
実は抵当権者の銀行さんは会社の名前や本店を置いている住所が変更されていることがよくあります。
このため,先に抵当権者として不動産登記に登記されている抵当権者の本店・名称を確認します。
銀行さんからもらった書類には商号,本店が書かれているので,これが一致しているか確認します。

~本当は銀行さんの会社の登記簿を取る必要がありますが,銀行さんが書類を間違えることはそうそうないかと思いますので,ここはお任せします。~
~銀行さんの登記記録の内容によっては,ものすごく分厚い登記簿謄本になったりします。必要に応じて,代表者事項証明書といって,代表者の方だけの証明書もありますので,そちらを取得されてください。~

不動産登記簿の記載内容と抹消書類の記載内容とが一致していないとき,銀行からもらった書類のなかに銀行さんの会社登記簿謄本が入っていないか確認します。
なければ銀行さんに言って借りるか,別途取得をしたりします。

一通り資料が揃ったら,次: 書類の作成① まずは登記申請書を作成してみましょう。

資料が揃ったら登記申請書を作成してみます。

ネットに登記申請書案が結構出回っているので適宜作成されてみてください。

重要なのは,法務局に書類を出す際には,書類は完備している必要があるということ。

そして法務局の受付窓口では,受付対応のみをしており,その時点で法務局の方への相談等は一切できないということです。

~不動産登記は,受付番号を巡っての椅子取りゲームのような様相になる場合が多々あります。このため,法務局では受付時には,原則として受付処理だけがされます。~

なおこの際不動産1個につき,金1,000円分の印紙を買っておきます。

問題1 住所や氏名に変更がある場合

住所や氏名に変更がある場合には,先に変更登記をする必要があります。

この際,住民票や戸籍といった必要書類を集めて,登記申請に臨みます。

先にしないといけない住所変更等の登記をしないと,抹消登記は受け付けてもらえません。

~受け付けてはもらえますが,登記が完了しません。~

問題2 実は所有者の方に相続が発生しており,その相続人の方が抹消登記を申請する場合

このような場合には,先に相続登記をする必要があります。

亡くなられた所有者の方の出生から死亡までのすべての戸籍を集めたり,その他登記に必要な書類を集めたりと,結構大変です。

先に相続による所有権移転等の登記申請をして初めて,抹消登記ができます。

問題3 実は抵当権者のが合併して既に消滅しており,その登記がされていない

抵当権者の方が合併してすでに消滅している場合,抹消登記を申請するにあたり,合併による抵当権移転の登記を申請する必要がある場合があります。

また抵当権移転登記を要する場合には,登録免許税がそれなりにかかる可能性があるので,あくまでご自身でしてみようという方は,銀行さんに相談してみましょう。

問題4 抵当権者の方が会社の名前を変えていたり,本店を移している

このような名前を変えているだけ,本店を移しているだけの場合には,別途変更登記を要しません。
ただ登記簿の内容と現在の銀行さんのお名前・本店とのつながりを証明する必要があるので銀行さんの登記簿謄本を取り寄せる必要があるときがあります。

一定の場合には,登記申請書に銀行さんの「会社法人等番号」を書けば法務局の方が勝手に調べてくれる制度がありますので,こちらを利用されたほうが便利な場合もあります。

申請書ができたら,添付書類を作成します。

次に添付書類を作ります。
銀行さんから交付される登記委任状,解除や放棄証書,登記原因証明情報といった抹消書類は,実は白紙(抵当権解除の文言と記名押印だけされた書類で,不動産の表示等がないもの)であることが多くあります。
白紙の書類を外に出しても問題無いの?と思われるかも知れません。

しかし不動産登記には「権利書」という強力な鍵があり,この鍵がない限り,銀行さんがあずかり知らぬところで登記が実行されることが原則ありません。

なので白紙の書類を渡されてしまったときは,ご自身で書いていただくか,銀行さんにお願いして書いてもらう必要があります。

この際,書き間違えをすると,書類を再度発行してもらわないといけない場合がありますので,慎重に,間違えないように書き込んでいきます。

権利書ってどうやって提出するの?

権利書が「登記済」の印鑑を押された登記済証である場合,そのまま提出すれば大丈夫です。登記完了後,提出した紙の登記済証がそのまま戻ってきます。

「登記識別情報」の場合,少し厄介です。

というのも登記識別情報では,所有者の証であるのはパスワードそれ自体だからです。

つまり,

登記済証: 紙それ自体を持っていることが権利者の証。これを提出する。

登記識別情報: パスワードを知っていることそれ自体が権利者の証。パスワードを知っていることを法務局に伝える。

ということになります。

なお登記識別情報を法務局に提出した場合,法務局の方は,確認後,秘密のパスワードが外に漏れないようにシュレッダーにかけて処分します。

原本は戻ってこないので,登記識別情報のコピーを取って,このコピーを封筒に封入して提出します。

(封筒表に「登記識別情報在中」とでも書いておきましょう。)

提出: 書類一式(申請書,委任状,原因証書そして権利書)を法務局に提出します。

事前予約は不要です。

法務局不動産登記の受付窓口に,完備した書類一式をもって行きます。

そして窓口に「抵当権抹消申請がしたい,もう全部揃っている(ハズ)」と伝えて書類を提出します。

そうすると法務局の方から 完了予定日,訂正等の指示(補正指示)があったときは指定された電話番号に電話すること,完了後に書類受取があるからその案内 等々が為されますので,しっかりメモして後に備えます。

申請後,完了予定日までにとくに連絡等なければ,登記は完了していますので,完了書類を受け取りに行きます。

問題発生! 実は補正がありました。

法務局の方がどうしたら良いかなど指示をしてくれると思いますのでその指示に従います。

書き漏れ等がある場合には,追加で記載しに法務局まで行く必要があります。

記載間違えで書類差し替えてほしいと言われたときは,銀行と協議して差替えに備えます。

実は抹消の前に申請しないと登記を漏らしていた場合には,一旦取り下げた上,再度申請してほしい旨の指示もあります。

一旦取下になったときは,法務局の方の指示をよく聞いて,今度こそ抹消登記がつつがなく完了するよう,万全を尽くして登記申請に臨みます。

法務局は,一旦出した申請書類は,取下げをする等しない限り,返してくれないのが原則なので銀行さんから「書類を持ってきたら交換書類出します」と言われたときは,法務局の担当者と一旦相談してみましょう。

登記完了予定日まで一切連絡がなかったとき~おめでとうございます! 登記が完了しています。

登記完了予定日まで法務局から一切連絡がなかったときは,登記が完了しています。

戻ってくる書類や交付される書類があるので受取に行きます。

その際,申請書に押した印鑑や本人確認書類を忘れず持って行きます。

抹消登記されたことを確認する方法

方法は一つだけです。

不動産の登記簿謄本~登記事項証明書~を取得します。

取得すると,これまで抵当権があった箇所に下線が引かれ,抹消されたことが示されていると思います。

そして乙区の一番下に「何番抵当権抹消」「原因 年月日解除(放棄,弁済その他)」と書かれているはずです。

これで抹消登記が為されたことが確認できました。

抹消書類をなくしてしまった!

以上のように,銀行さんが安心して白紙の証書を出すのは,権利書という強力な鍵があるからだと説明しました。

この鍵をなくしてしまうと,実は普通のやり方では登記ができなくなります。

このような状態になりますと手間,暇,お金がかかる場合もあり得ますので,抹消書類を受け取ったら,なるべく早めに抹消してしまいましょう。

ご自身での登記はやっぱり難しいという方へ

是非とも私ども司法書士法人きざしへご用命ください。
早くて簡単に抹消登記をさせていただきます。

ご不明な点は,何なりとお尋ねください。

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